So-net無料ブログ作成
検索選択

共食い系男子と拒食系男子 [小説]

○○系男子って結構色々種類があります。
草食系男子、肉食系男子くらいは一度は耳にした事があるでしょう。
大抵の男は肉食系でしょう。男は心惹かれた女性に積極的なんですから。
もしくは、過食系男子ですかね。女性なら誰でもっていう。
でも、女性を苦手とする、拒食系男子だっているんです。
賛否両論ありますが、共食い系男子。
女性ではなく男性が好きな男性の事を言うそうです。
僕は前者の拒食系男子です。中学生の頃から女性が苦手でコミュニケーションがとれません。
そして、僕の親友が後者の共食い系男子でした。彼とは幼馴染みだったので、薄々わかってはいました。

お互い社会人となり、あまり逢わなくなりそれぞれの生活を歩んでいた頃の話です。
僕の仕事上、女性との接触は避けられませんでした。しかし、僕は女性を前にするとまともな会話ができません。
それに自分なりに悩んでいて、ちょっとストレスを発散したいと、呑んでいました。そこでバッタリと疎遠になっていた彼と遭遇しました。
「久しぶりだな!元気にやってるか?うわ…随分酔ってるな…。どうした?」
『お久しぶりです。そちらは元気な様で何よりです。ちょっと、仕事のストレスを発散しようと思いまして。』
その日、彼に悩みを打ち明けました。
彼は親身になって話を聴いてくれました。
「そうか…お前、いわゆる拒食系男子か。昔はただ人見知りなだけかと思ってたぜ。」
『きょ…拒食?…』
「よし、俺がお前を拒食系男子から草食系男子くらいにしてやるよ。」
彼は僕の女性が苦手なのを少しでも治してやると約束してくれました。
彼と連絡先を交換し、それからお互いの家を行き来し始めました。

彼のおかげで、少しずつ女性とコミュニケーションができるようになってきたある日、いつものように僕の家に彼がやって来ました。
「うーっす。」
『いらっしゃい。どうぞ。』
彼に背を向け、家の中に招いた瞬間、彼はいきなり僕に抱きついてきました。
『な!なんですか!?』
「好き…ずっと小学生の時からお前が好きだった。ずっと伝えたかった。」
いきなりの告白でした。彼が男性好きだというのは薄々わかっていましたが、まさか自分が好かれているとは予想していませんでした。
「俺、いわゆる共食い系男子でさ、女より男が好きなんだよね。」
『そんな気はしていました。でも、僕だとは知りませんでした。』
「ごめん。お前といる時間が楽しくて、でもこのまま黙っていたくなくて、それに、お前が女性と打ち解けていくのがコワくなって…」
彼は、僕が女性と話ができるようになっていくのを喜んでくれていましたが、影では女性に嫉妬するようになっていたようでした。
『僕は…。』
「答えなくていいんだ。お前は普通の男だ。俺とは違う。」
彼の話を僕は抱きしめられたまま、彼の方を向けず黙って聞いていました。
『話は…以上ですか?』
「えっ?」
僕の腰にあった彼の手をほどき、僕は彼と向き合いました。
『貴方は、僕を拒食系男子から、草食系男子くらいにはしてくれるという約束でしたよね?』
「あ、ああ…そうだ。」
『どうやら僕はレベルが上がり過ぎたようです。』
彼はキョトンとして僕を見ていました。
「に、肉食系とか、過食系男子にレベルアップしたってことか?そんなに女性とコミュニケーションできるようになってたのか!?」
『いいえ。まだまだ僕は女性が苦手です。最低限の会話ができるようになったくらいですから。』
彼に笑顔で答えた。
『ありがとうございました。』
彼は驚いた顔で僕を見て、肩をつかんできました。
『でも、草食系になる事はできませんでした。貴方のせいです。』
「どういう意味だ?」
『僕を共食い系男子にしてどうするんですか。』
彼は僕の肩をつかんでいた手を緩め、何が起こったかわからないという顔をしていました。
『僕も貴方が大好きです。愛しています。』
僕は彼に抱きつき、そう伝えました。
「は!?えっ?」
『両想いですね。』
彼は徐々に状況を理解したらしく、抱きしめかえしてくれました。

共食い系男子と拒食系男子は、共食い系男子と少し気弱な共食い系男子となりました。


『そういえば…まさか、貴方は過食共食い系じゃないでしょうね?』
「お前こそ、肉食共食い系男子じゃないよな?」
あとから僕らは束縛共食い系男子だという事が分かりました。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。